話題の「マイクロニードリング」って育毛効果はあるの？
マイクロニードリングは効果なし？
マイクロニードリングって何？
「マイクロニードリング」とは、細い針（マイクロニードル）がついたローラーを肌や頭皮の上で転がし、皮膚を刺激することで、肌や頭皮の再生を促すケア方法です。マイクロニードリングのパイオニア・Dermaroller社（ドイツ）が立案者であり、同社が開発製造した医療機器「ダーマローラー」を用いたケアが広く知られています。
マイクロニードリングによる作用
なぜ、細い針で皮膚を刺すことで、肌や頭皮が改善するのでしょうか。
それは、針を刺した刺激から皮膚組織を修復させようとする自然治癒力が働くためです。その修復プロセスの過程で、肌の弾力やみずみずしさをもたらす経皮的コラーゲンが誘導されたり、細胞分裂が活性化しターンオーバーが促進すると言われています。
また、血管内皮細胞分裂を促し、血液の循環も改善。これにより育毛効果があると考えられています。
マイクロニードリングだけでは発毛効果はない
その一方で、マイクロニードリングだけによる施術では発毛効果はないという研究結果が発表されています。
これは、30人の施術者に毎月4回、頭皮にマイクロニードリングを実施したという研究で、施術から4週間後と16週間後に毛髪密度を測定したところ、改善は見られなかったとのこと。
ただし、脱毛症の治療に用いる医薬品・ミノキシジルと併用したところ、12週間目に50％以上の施術者の毛髪量に改善が見られたという報告があります。
この結果から、薄毛対策にマイクロニードリングだけを行なう場合、血行促進により育毛効果は期待できますが、発毛効果を目指すならばクリニックにて医師の指示のもと、医薬品と併用するほうが有効であると言えます。
自宅でマイクロニードリングを行なう際の注意点
マイクロニードリングは頭皮の血行を促進し、健康的な毛髪を育てる効果が期待できるため、自宅でのセルフケアに取り入れたいと思う方もいるでしょう。そこで、自宅でマクロニードリングを行なう際の注意点を紹介します。
安全性の高い製品を購入する
マイクロニードリングを行なうためのローラーには、さまざまな商品があります。なかには、先端が針のように見えて、実はただの突起だったり、ナイフのような形状をしており使用すると頭皮を傷つけてしまう危険性があるものも。また、安全性が極めて低い、医療用ではないローラーもあります。製品を購入する際は、流通ルートが不明瞭なものは避け、PMDA（独立行政法人医薬品医療機器総合機構）に承認されている製品を選びましょう。
衛生面に気をつける
マイクロニードリングは、細い針で頭皮に小さな穴を開けるため、衛生面には細心の注意が必要です。怠ると感染症のリスクが高まるので、使用前後では以下の手入れを行ない、使用法を必ず守りましょう。
使用前
ローラーの針が折れていないかチェックする（不具合があったら使用しない）
ローラーを専用クリーナーで消毒し、乾燥させる
（未滅菌で市場に出ているものもあるので、初回使用は必ず洗浄すること）
洗髪し、頭皮を清潔にした後、水分を丁寧にふき取る
使用直前に手指を消毒する
使用後
使用したローラーは、お湯ですすぎ洗いし、専用クリーナーでしっかり消毒する
湿気のある場所は避け、なるべく乾燥した場所で保管する
その他
家族やパートナーであっても、他者とローラーを共有するのは厳禁
消毒では取り切れなかった汚れが蓄積するので、使用後3～4か月を目安に交換する
頭皮の上で転がすとき、強く押しつけない
ローラーを強く押しつけると、頭皮を傷つけてしまう恐れがあります。また、同じ箇所を何度も転がすなど、強い刺激を与えることで、頭皮が赤くなったり、発疹が出る場合があります。やさしい力で1箇所につき2～3回転がし、10～15分のダウンタイム（回復時間）をおきましょう。週2～3回のケアを、6～12か月にわたって継続するのが理想です。
施術後、保湿やUV保護は入念に
ローラーを使用した後、頭皮はとても敏感になっています。乾燥や紫外線で肌トラブルを引き起こすことがあるため、施術後はもちろん、日々、アルコールフリーや低刺激の保湿剤などでスキンケアを行いましょう。
異常を感じたら、ただちに使用をやめる
敏感肌の人は、針の刺激により頭皮が悪化することがあります。使用後、自分の肌に合わないと感じたり、少しでも異常を見つけたら、すぐさま使用をやめましょう。
セルフケアによるマクロニードリングは、自己責任での使用が前提になります。ローラーの正しい使用方法を守り、使用後の経過をよく観察しましょう。
マイクロニードリングに関する値段
クリニックで治療する場合
約15万円／月（3か月継続した場合：約45万円）
別途、診察料、検査料、薬代、麻酔代などがかかる場合があります。
鍼灸院で施術する場合
5000～6000円／回（2週間に1回、3か月継続した場合：3万～3万6000円）
別途、マイクロニードルローラーの購入が必要です。
自宅でセルフケアする場合
マイクロニードルローラー 約1万5000円（3か月継続した場合：約1万5000円）
3か月以上継続する場合は、ローラーの買い替えが必要です。
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